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キラーフレーズの塊 ワカコ酒
『おススメのメニューは何?』
お客様にこう聞かれた時の受け答え1つで合計オーダー数や客単価が大きく変化します。
でも、思うような言葉が出てこないアルバイトが多く
遠くから見ていて
『あそこでもっとうまく薦めてくれたら・・・』
と思ったことももあるでしょう。
ただこれに関してはセンスややる気の問題と言うよりかは
どれだけおススメフレーズを知っているか?
が最初の問題です。
単純に知っているか、知っていないかの問題ですね。
知らないフレーズは話せません。
その使えるフレーズのストックを増やすためにぴったりなのが
ゼノンコミックスののんべぇ一人の飲みマンガ、ワカコ酒なのです。
ワカコ酒を薦める理由1 産地にたよらないお勧めフレーズの塊
マンガや書籍で食べ物の美味しさを表現するときに
『最高級アジブランドで名高い大分県佐賀関の関サバ』
『宮古島か沖縄本島でしか食べられない幻の最高和牛宮古牛』
といった地名やブランドを表記することで読み手の食欲をかきたてるという手法があります。
この手法を一般のお客様にお勧めするときに使うと
『わぁ、じゃあ美味しいんだねー、楽しみー』
と、ある一定の期待値を抱かせることはできるのですが、
心に響き切らず終わってしまうことが多いのです。
理由はそれぞれなのでしょうが、産地というブランドを聞くと
地名のブランドの響きで美味しそうに聞こえるものの、
その地名に対して具体的なイメージが無いことが多く心に響き切らないのかと。
(逆に考えれば、お客様の出身地や思入れのある土地が情報としてある場合はその土地アピールが心に響きます)
このワカコ酒は産地やブランドに一切頼らず美味しさを表現しているところが秀逸です。
とはいえ、美味しさを産地にたよらず表現しているメディアは他にもありますが
その中でもワカコ酒を押す理由は、『フレーズの短さ』にあります。
お客様に薦める時、長々話してお客様の時間を奪ってはいけません。
短く、でも魅力をきっちり伝える。
そのためのフレーズとしてぴったりなのです。
ワカコ酒を薦める理由2 お客様の心理をなぞりやすい
ワカコ酒は、お店選びや食べたいものを決める直前のエピソードから描写されていることが多々あります。
朝会社に行く前に、他人からちょっといいことしてもらったのでその余韻を楽しみたいとか
真冬に暖房がガンガン効いている場所に長い時間いたら、熱くなってひんやりしたものが食べたくなったとか
筆者がなかなかのお酒好きらしく
実体験からくる(と思われる)リアルな注文動機や来店動機を把握することができます。
そしてその時にそのメニューがどう響いたか、シンプルに描写しています。
逆に考えると、今いる近いお客様がそのシーンと近い状況と思えるならば
ワカコ酒での『心に響いたシーン』をお客様がメニューを注文した後掴める未来としておススメすることで
メニュー追加確率を上げることができます。
ワカコ酒を薦める理由3 他店の勝負メニューが把握できる
ワカコ酒の基本パターンとして
一話、一店舗、一メニューが原則となっています。
(単行本用書き下ろしのSPは違いますが)
なので、結果として筆者がそのお店の
『これはマンガのネタになるな』
というメニューが採用されており
一見ありふれたメニューでも
その長所が丁寧に描かれており、自店メニュー構成や改良の際に大いに参考にすることができます。
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