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開業前のWEBを使ったブランディングは開業後のあなたを楽にする。
カフェ開業前に事業計画書に基づいて
コンセプトをしっかり決めてWEBを設計し
その上でコツコツと施策を重ねれば
開店前でもしっかりとブランディングすることはできます。
(もちろん、そのコンセプトが開業する立地に適切であることが前提ですが)
いろいろメリットはありますが、強烈な効果があるのがこの3つです。
認知が強くなり、開店直後の集客が可能になる
開店前からコツコツSNSやSEOの施策を重ねることにより
開業前からコンセプトに共感する人たちにリーチすることができ
そのリーチした人達の行動範囲とお店が近ければ近いほど
開店した後の新規集客効果が大きくなります。
(もちろんwebは再来店や常連さんになってもらうためにも必要ですが今回が開業前の話なので割愛します)
施工中の店舗や開店前の店舗にサイトやSNSアカウントを
QRコードなので貼っておくとより効果的です。
開店前のスタッフの採用がやりやすくなる
開店前からSNSを運営したりSEOを施策していれば
アカウントフォロワー数や検索流入が大きくなり
そこで告知すれば、働きたい人に求人情報を届けやすくなりますし
なによりそこからくる人はお店のコンセプトに共感した人が応募してくるので
採用した後、一緒に働きたいと思えるスタッフに成長することが多いです。
ECで販売して市場のデータが取れる
これを実践するには保健所の許可が降りているスペース
営業している飲食店営業許可だったり、
製菓製造許可が下りているスペースなどを借りる必要があります。
なので、実践している人は少ないのですが
実際にECで販売することにより
各メニューの売れ方のデータはもちろん
サイト掲載用写真の作成や
メニューやコンセプトをサイトに掲載するコピーを作成することで
開業前に真摯にコンセプトに向き合うことができますし
またその写真や文をメニュー表などに流用できるのはもちろん
新たにサイトを作る必要がなくなることもあるので
貴重な開業前の時間が大きく増えることになります。
そして、融資の際も販売実績として申請することができる場合もあり
より満額融資を受けることができる可能性が高くなります。
で、実際にどうやるかの話ですが
これは理屈並べるよりも事例を伝えたほうがより伝わると思うので
わかりやすい2つのwebブランディング事例を紹介します。
1つは、201811/23にオープンした『ケーキと焼き菓子の店 haberu』さん
開業日に長蛇の行列を作りだしたInstagram運用事例
もう1つはwebデザイナーのkimixさんのフリー素材サイト
旅と暮らしのおしゃれな無料写真サイト『odds and ends』の運用設計事例です。
ケーキと焼き菓子の店 haberuさんのInstagram
先日誰かがリツイートしたこちらのツイートを拝見しました。
本日、妹が埼玉でケーキ屋をオープンしたんですが、しっかりコンセプトメイクして、外観もお洒落にして、インスタでも事前の発信を頑張った結果、本人達もビビるほどの大行列ができました。リアルの狭小店舗においてもマーケティング重要だなあと改めて思いました。そしてインスタの影響力すごい… pic.twitter.com/IdSni6bDzQ
— 藤田雄一郎 (@YYYFFF) 2018年11月23日
行列凄い(笑)
なにしたんだろー、と思って読み進めるとこんなツイートが。
ターゲット、コンセプトを決めて、それに合わせて商品、店舗外観、ロゴ、チラシなど一貫性のあるデザインにしました。あとはオープン前からコツコツとインスタを更新していったのですが、店名の由来や商品開発の試行錯誤の様子など人となりが伝わるよう心がけました。(って、妹が言ってますw)
— 藤田雄一郎 (@YYYFFF) 2018年11月24日
ふむ。
Instagramを見てみよう。
View this post on Instagram
日常の1コマに加えたくなる穏やかな存在感にある写真が
試作やエピソードと一緒にアップされてます。
使う写真にも心遣いが見て取れるし
あとはこのお店のコンセプトがはっきりわかれば
と思いながらどっかにコンセプト書いてないかなー
と探していたら。
見つけました。
しかも最初のTwitterで(笑)
だから行列ができたのだ
と言い切れるほどのコンセプトが。
正確には店名の由来なのですが
以下haberuさんのチラシからの引用です。
haberuという店名に皆さん少し不思議そうな顔をされます。どういう意味?と。
原案は私の甥っ子(3歳)。
『ケーキ作ってきたよ。食べる?』
と聞くと、ニッコニコの笑顔で
『はべる!!』(食べる‼)
. . . 舌ったらずの元気な声でそう言ってくれたのが嬉しくて
そんな笑顔をたくさんの方に届けたくて、単純ですがこの店名にしました。季節を彩るフルーツや材料を使い、素朴だけど温かい味のお菓子で日常に花を添える。
そんなお店を目指しています。
もうなんでしょうね。
エモい、という言葉が広がってだいぶたちますが
ここまでエモい由来の店名を私は知りません。
haberuさんのメインターゲットと思われる
小さい子供を持つ越谷近辺のお菓子好き、またはお菓子作りが好きな若奥さん
から、まったく外れている私のハートでさえ鷲掴みなのです。
メインターゲットがこの由来メッセージが届いた時のインパクトたるや。
みんなこう思ったはずです。
『はべたい!!』
もしくは
うちの子供にも
『はべさせたい!!』
と。
ここから派生したコンセプトありきでInstagramの投稿を見ると
また一段と魅力的な写真に見えるから不思議です。
やっぱコンセプトが強いって大事ですね。
開店した時は600強だったInstagramのフォロワー数でしたが
2018年12月13日現在4000人に届こうかという勢いです。
(ちなみに開業前に600の数字は決して少なくありません)
haberuさんの開業前のInstagramの運用事例をまとめ
コンセプトから派生した
キラーフレーズ兼店名『haberu』をベースに
試作の映像で食欲に訴え
ストーリーを伝えることで共感を取り
コンセプトを損なわない写真撮影することで
Instagramと店舗を媒体にして
『haberu』のブランドを波紋のように広げていき
開店当日にTwitterの写真のような行列を作ることに成功した
となります。
kimixさん odds and endsの運用設計事例
もし私がこのお店の内部関係者だったら
もっと細かく書けるのですが、外部から推測するのはこれは限界
なので、なにかwebブランディング作成の事例ないかなー、と思ってたらありました。
先日note酒場で知り合ったデザイナーのkimixさんのこちらのサイト
旅と暮らしのおしゃれな無料写真素材サイト | Odds and Ends(オッズアンドエンズ)
このサイトを始めたところ
・フォロワー1000増
・話題にした人5000人超
・様々なメディア掲載
・届けたいターゲットとしていたディレクターやクリエイターさん達に広まる
といった結果がでたそうなのですが
このサイトの設計・運用などなどをこのnoteに事細かに書いてあるのです。
私がどちらかというと
SEOよりの施策が得意なのですが
こういうアプローチもあるのか、と。
自分の運用しやすさとターゲットに届きやすい視点で
SEOなのかinstagramなのかTwitterからなのかとかとか
と使用するツールを決めるのが一般的ですが
媒体を作ってしまうというアプローチもあるのか、と目から鱗でした。
しかも嬉しいことにこのサイトの写真
8割iPhoneだそうです。
カメラの知識がなくてもなんとかなるのです。
【iPhoneで撮影しています】
製作裏話ですがサイトに掲載している写真は8割、iPhone撮影です。サイトをTumblrで作成したので撮ったらすぐにiPhoneから更新できる!最高!更新しまくれるのが楽しいです🌞✨— kimix📍企画・写真・イラスト (@_kmx) 2017年5月23日
具体的な段取りや手順は上のnoteを見たほうが早いので見てもらうとして
たぶんここを見ている人はkimixさんよりWEBに慣れていない
(瀧澤もそうです。コードとかめったにいじらないし)
方が多いと思うのでその目線でいくつか補足と
ここ特に真似したほうがいいな、な点をいくつか。
思いついてから行動に移すのが早い
『制作に至った経緯』の3.写真のポートフォリオになる
の一番最後に
そう思いついてから
このサイト制作にとりかかり、
3日後に公開しました。
と書いてあります。
この速さ。
保留しないで動き出して
『スタートすることできる状態にする』
までの時間の短さですね。
と書いてる私も羨ましい速さ(笑)
始めやすさと続けやすさ目的で
wordpressではなくTumblrという
既存のプラットフォームを使ったのもなんかリアリスト。
(スマホで全画面表示させる目的もあったと思いますが)
Tumblr(タンブラー)ってなに?
Wikipediaとか見ると
Tumblrとは、現在アメリカのYahoo!が運営するメディアミックス・ウェブログ・サービスのことです。
と書いてありますがこんなんじゃよくわかりませんね(笑)
メディアミックスとは
『文章』『画像』『動画』『音声』
どれでも表現できるという意味で
その意味ではnoteに近いプラットフォームです。
noteが文章、ブログよりに使われることが多いのに対し
Tumblrはより画像、ビジュアルが得意な方が使いやすいです。
そうなると、Instagramと被りそうですが
テンプレートが公式・非公式、優良・無料で
いろいろあるので自分でカスタマイズして
他のTumblrユーザーと違いをサイトデザインで表現できるのが強みです。
興味ある方は↓からどうぞ。始めるのにお金はかかりません。
始める速さで狙い通りブランディングできるか半分決まる
結局のところwebでブランディング作成しようとすると
SEOにせよ、フォロワー数にせよ、バズらせるせよ
一発目でうまくいくことなんてなく
試行錯誤の上の積み重ねであることが多いです。
そのためには『まず始めること』
が大事で実績がない人がwebでブランディングするなら
これが一番見習ってほしいところだったりします。
始めてからもやみくもに動かず
情報目的、ターゲット、ゴールを設定した後
ターゲットから逆算してデザイン設定しているあたり
企画・制作し慣れてる感がありますね。
相手の手間をとことん減らす
WEBで認知が広がりやすくするには
サイトに来た人、触れた人が次のアクションを起こす際の手間をどれだけ省けるか
が肝になります。
もちろんサイトにきたユーザー目線も必要なのですが
kimixさんがプレスリリースをした際のプレスキット準備がまた上手。
プレスリリースについてはこちらの記事で簡単に解説しています。
(無料)カフェ・飲食店開業PR・販売促進で活用したいプレスリリースとは?
プレスキットとは
プレスリリースを提供する側が発信者が記事にするときの手間を省けるよう
写真やタイトル、ターゲットや価格にスタートする日にちなどをわかりやすくまとめたものです。
これもメールで添付するだけではなくサイトに来た人が
記事にしやすいようにDLできるものを用意してあるわけです。
最後に ブランディングとは?
ここまでWEBブランディングのことを書いてきましたが
そもそもブランディングってなにか?
なのですが、
ブランディングとは『信頼を作ること』に他なりません。
ただ『こうなりたい』姿や
自撮りや目的のない食事やバカンスの写真など
『発信しやすい、発信したくなるもの』だけ続けたところで
ブランディング、つまり信頼は生まれません。
そもそも一番の信頼の作る方法は『体験』以外にありません。
その体験をする前にWEBでブランディングしたいなら
頭を使い、適切な人に届くことを意識した上で
コツコツ長い時間やるべきことを『続ける』ことしかありません。
続けることでSEOやフォロワー数、コンバージョンといった
わかりやすいものから
文字や画像の選び方から滲み出る
『その分野に関しての専門家』
オーラもでてきます。
すると
『頼りになる』『センスがいい』
といった言葉を周りからもらえるようになり
実際にお店に来てもらって体験してもらい
そこから信頼が生まれブランドに繋がるのです。
みなさんもここであげた
haberuさんとKimixさんの事例を参考に
長い目でWEBでのブランディングを実践してください。
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