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カフェ・飲食店開業向け『事業計画書作成サポート』詳細とサービスの意義
Contents
- 1 飲食店の企画書や事業計画書ってどう書くんですか?
- 2 カフェ・飲食店開業の事業計画書のフレームやテンプレ、フォーマットについて
- 3 飲食店の事業計画書で書くべき項目とは
飲食店の企画書や事業計画書ってどう書くんですか?
この質問、カフェを開業したい方から
『カフェ出店するのにはなんの資格がいるんですか?』
と同じくらい聞かれる質問です。
資格については
カフェ開業に必要な資格や申請手続き一覧とポイント
の記事をご覧ください。
でこの
『飲食店の企画書や事業計画書ってどう書くんですか?』
って、だいたい意味が2つほどあるんですよね。
1 飲食店の事業計画書のフレームやフォーマットってあるんですか?
2 飲食店の事業計画書って、項目はなにを書けばいいんですか?
1つずつ答えていきます。
カフェ・飲食店開業の事業計画書のフレームやテンプレ、フォーマットについて
事業計画書を書くときに何か書式があるんですか?
の質問ですね。
特に日本政策金融公庫をはじめとした金融機関に
融資申請用として事業計画書を提出する場合が多いです。
答えは『無い』です。
事業計画書の書式にルールはありません。
エクセルで作ろうがワードで作ろうが
手書きで書こうが(読めれば)OKです。
担当者にパワーポイントでスライドを作って説明したって構いません。
(持ち帰れるようプリントアウトはしておいた方がいいかもしれませんが)
ただ各金融機関ごとに
事業計画書のフレームはDLして使えるようにはなっています。
下の図は日本政策金融公庫の創業計画書のフレームです。
とはいえ
潰れない飲食店開業に必須の事業計画書作成の存在意義とは?
の記事でも書きましたが
事業計画書の項目数としては足りていません。
これしか書かないとどうしても未完成な事業計画書になってしまいます。
事業計画書で必要なのは
店舗経営に必要な項目の施策を漏れなく決定すること
です。
その項目をざっと上げていきます。
飲食店の事業計画書で書くべき項目とは
自己経歴とSPECの棚卸
あなたの経歴と能力の振り返りです。
出店した時にあなたができることや得意なこと
また苦手なことや未経験なことを把握し
仕事のどこを自分が担当し
どこをスタッフに任せて
どこを外部に依頼するかを決める材料にします
創業目的と動機(きっかけ)
これ融資で重要視されるところです。
特に飲食業は体力的にもきつく
廃業率が高いことは融資担当者も知っているので
トラブルがあっても心が折れないと思わせる
揺るぎない動機やエピソードをアピールしたいです。
なにより、これからお店を続けていくあなたのためにも確認してください。
事業関係者とその経歴と事業協力者
お店に社員として入るスタッフさん
アルバイトとして定期的に入ってくれる人や
オープン時の助っ人さんはもちろん
税理士さんや弁護士さんといった
外部でサポートしてくれる人なども含みます。
ささいなことでもあなたのお店に関わってくれる人
または関わってくれそうな人や会社、
関わってくれるとメリットがある人や会社を
開業前・開業後を問わず整理します。
店舗事業内容
1 コンセプト・セールスポイント(強み)
お店のコンセプトや他店に勝てるポイントですね。
一番大事なところです。
このコンセプトに基づいて
ここから先の事業計画書作成や店舗の施策を決定します。
コンセプトに基づいて作成された事業計画書をもとに
開業する土地や物件を選定することが
飲食店が繁盛する一番確率の高い方法です。
またこのコンセプトやセールスポイントが
キラーフレーズにまとめられていると
お客様はもちろん、スタッフも口コミしやすくなります。
2 業種・業態
『自家焙煎とシフォンケーキのカフェ』
『手作りドルチェと紅茶のお店』
『2時間食べ放題の焼肉店』
など、あなたのお店が
業種の中でもどんな業態、
どんなポジションで勝負するかを明確にします。
イメージとしては店名の枕詞としてしっくりくると
看板、WEBサイト、ショップカードの効果が高まります。
3 時間別営業内容(ランチ・カフェ・ディナー)
時間帯ごとに来るお客様が変わる場合がありますし
時間帯ごとに利用動機が変わることもあります。
なので、それに対する施策を具体的に出しておきます。
具体的な項目はメルマガに登録した特典の
カフェ・飲食店開業物件取得前チェックシートの
時間帯別営業内容の欄に①~⑩まで
書いてありますので確認してみてください。
(メルマガは2018/5をもって配信を停止しました。)
現在はcoconalaで販売しております。
4 メニュー
看板メニューやサブメニュー
ドリンクやメニュー構成をどうするか?
またメニュー表記はどうするか?
などです。
特にお店を支えることができる看板メニューは必ず作ってください。
詳しくは
お店を支える『看板メニュー』を作るべき7つの理由
をご覧ください。
5 サービス
サービススタイルですね。
ランチは提供の速さに意識を向けるとか
オーダーはテーブルか、レジカウンターで受けるか、など
メニューやコンセプトをふまえ適切なスタイルを決めるだけではなく
顧客がどんなサービスを求めているのかや
出店地域で顧客を掴んでいるサービス、
逆にモノはいいのにサービスで顧客を逃している事例を調べて
土地にあったサービススタイルを設計することが大事です。
6 テイクアウト
お店によっては無しの場合もありますが
席数の縛りがなく売上が作れるので
いくつか用意しておくと武器になります。
開業前にテイクアウトを計画に入れておくことで
今ある厨房機器でテイクアウトやweb販売に応用できることや
テイクアウトのために必要な設備投資を前もって準備することで
あとで莫大な利益に繋げることができます。
逆にテイクアウトで利益を大きく作れないお店は
開業後にテイクアウトを始めたところが多く
店内オーダーにしか対応できない店舗設計になっており
テイクアウトのオーダーがたくさん入っても
実現できず機会損失してしまう、といったパターンがほとんどです。
7 飲食外事業
これは低単価・低客数で飲食提供ビジネスモデルで
売上の上限が低いカフェ業態ならば不可欠ですね。
それについては
カフェのビジネスモデルは客数×客単価では成り立たない!
の記事で詳しく解説しています。
イベント収入や卸による売上など
自店にあったものをみつけましょう。
逆にカフェ業態以外なら無くてもいいかもしれません。
8 内装・外装・ユニフォーム
店舗デザインの設計・施工には
お店コンセプトが反映されていなければなりません。
そのコンセプトを反映させた
オリジナリティ溢れていて
一目で店舗コンセプトが伝わりに興味をもって
入店したくなるような店舗外観や看板
そして、その外観を裏切らない
店舗内装デザインやテーブルや椅子。
そしてその内装デザインとマッチした
スタッフユニフォームを顧客目線で一連の流れで考え決定します。
9 仕入れ先一覧
材料の仕入れ先やレンタルマット
ゴミ収集業者など
仕入れの取引先を一覧できるようにしておきます。
できればいくつか仕入れ先や
取引先は出店地域近くから選びましょう。
その理由は
カフェが商圏内で仕入れるべき決定的な2つの理由
の記事をご覧ください。
10 顧客設定(ターゲット設定・ペルソナ設定)
自店にいてくれるお客様のペルソナ(仮想顧客)設定します。
そのうえで、ニーズを想定し
そこに響きサービスやメニューを決定します。
名前・年齢・性別・職業・趣味といった通りいっぺんで済ませず
普段通っているお店やたまに使うお店
読んでいる雑誌やチェックしているサイト
普段使いしているSNSのプラットフォームはどれ?
はたまた譲れないプライドや人生のトラウマまで
近い人にインタビューを必ず実施し作成してください。
11 顧客リスト候補一覧
実際にお店に来てくれそうな具体的な名前や団体を整理します。
プレオープンの際に声をかけたり
オープンの挨拶をしたります。
12 会計方法と伝票管理
タブレッドレジを使うのか食券機を使うのか
会計ソフトを使うのか、税理士さんにお願いするのか
納品書や請求書はどう管理するのかを決定します。
特に会計ソフトの場合
自店で使うレジや食券機と連携できるのかは確認してください。
POSレジのスマレジさんのインタビュー記事がありますので
良かったら参考にしてください。
13 清掃、衛生維持計画
厨房やホールの清掃はどうするか?
防鼠防虫などは業者に頼むのか?
毎日する掃除と隔日でやる掃除はどうわけるか?
を決定しておきます。
14 採用計画と人件費計算表
採用は店舗の張り紙が求人誌やサイトを使うのか?
採用基準はどうするか?
またあなたも含めて人権費がどれくらいかかるか?
などを決定しておきます。
15 教育計画
雇ったスタッフをどう育てるか、ですね。
今飲食店は人手不足の時代ですから
辞めないよう隔日に戦力に育て上げる必要があります。
この教育がスムーズであればあるほど
オーナーのあなたが店舗の戦略を考える時間がとることができ
ひいてはお店の成長速度の加速に繋がります。
開業予定地
あなたがお店を出す土地が決まっているなら
その土地の駅や商業施設
住民分布や自店のお客様になりそうな人がどれくらいいるかなど
また決まっていないのなら
出店する際の条件を明確にしておきましょう。
競合・代替品分析
競合や代替品になりそうなお店やサービスを調査しておき
自店の勝てるポイントをはっきりさせておきます。
(代替品についてはこちらの記事で解説しています)
参考店舗分析
自店と近い業種、業態や
また近いお客様を相手にしているお店で
繁盛しているお店を分析し
使えるところを自店に活かします。
新規顧客獲得用販売促進活動計画
お店に新しいお客様を獲得するための方法です。
看板や外装の視認性や伝えることができる情報
口コミ発生源をどう作るか?
またSNSからの流入ルートや広告の選択
またチラシやティッシュ、チケットの配布戦略などです。
具体的な記事は
販売促進のカテゴリー
の記事にまとめてあります。
お客様に常連さんになってもらう販売促進活動計画
一度来たお客様にたいして
どうアプローチし、
どう情報を届けて
再来店してもらい、
常連さんになってもらうかを決定します。
こちらも具体的な施策は
販売促進のカテゴリー
の記事にまとめてあります。
開店前の初期投資額(工事・設備・保証金・販促費等)と資金調達方法
お店を作る視点だけではく
お店を認知してもらうところから利益ができるところまで
すべて含めたうえで必要な経費を割り出し
その必要な経費を初期費用として調達するかです。
資金調達方法はいろいろありますか
日本政策金融公庫については
カフェ開業資金調達で一番使う日本政策金融公庫ってなに?
最初の開業で銀行融資を受けにくい理由は
銀行がカフェ開業希望者に融資をしない理由
クラウドファンディングについては
CAMPFIRE担当者にクラウドファンディング成功(サクセス)のポイントを聞いてみた。
資金調達時にいると心強い認定経営革新等支援機関については
カフェ開業前に知っておきたい認定経営革新等支援機関とは?
の記事をご覧ください。
各業者の見積もり(店舗設計、厨房機器、什器一式、HP等)
それぞれ外部に依頼するものや
購入するものの見積もりを
業者さんにだしてもらいます。
今はWEBで内装業者や店舗デザイン
厨房機器や調理器具など
おおまかな金額は調べることができます。
ですが、カフェや飲食店開業に必要なものは
まだまだ表に出ていない価格が多いです。
WEBやカタログでは百何万した業務用冷蔵庫が
内装施工業者を通して購入したら
40万になった、ということもあります。
なのでそれぞれ専門の業者に
コンセプトや目的を伝え
見積もりをだしてもらった方が
より適切なものを低価格で確実に仕入れることができます。
とはいえ、1業者だけだと足元見られる場合もありますし
中には信頼するに値しない業者もあるでしょうから
できれば相見積もりが望ましいです。
12ヵ月数値目標
1年通しての売上計画を設定します。
損益計算書方式で算出し、FLRコスト(食材費+人件費+家賃)
が70%以下になるようにしてください。
月ごとの売上がイメージできない場合は
2月8月は予想平均月売上より低く、
4月12月は繁忙期なので高めに仮に設定してみましょう。
割合としては10~20でしょうか。
売上が上下することで
固定費扱いの月給の人件費や家賃の割合が変わり
売上に対するFLRコストの割合が変化します。
(材料費や時給扱いの人件費が売上に応じて変動するので割合はさほど変わりません)
事業予測(3年分)
1,2,3年で自店がどんな状態にしたいか
目標値を兼ねて設定します。
ここで大事なのは
時間基準でも利益基準でもいいので
投資するものと投資する基準を明確すること。
事業予測計画は成長するのが前提で作りますが
その成長のためには投資が不可欠です。
それは教育的投資かもしませんし
設備投資かもしれませんし、出店計画かもしれません。
なので
『2期スタートの時点で、社員を2人体制にし、営業時間を延長する』
や
『利益は100万到達した時点で、50万を大通りに設置する看板の制作代金にあてて
商圏を広げる』
といった具体的投資目標を設定しましょう。
食材・ドリンク原価表
主要食材やドリンクの原価を
メインのメニューごとにだしておきます。
店舗1日タイムスケジュール
自店のタイムテーブルをなるべく事細かに設定します。
飲食店で働いたことがある人はその経験をもとに作成しましょう。
まだ飲食店で働いたことがない人は
営業前に3時間を仕込みや開店準備の時間
閉店後2時間を閉店作業の時間と仮定してとりあえず作成していみましょう。
営業時間は欲しい売上と予想客単価に1時間あたりに平均客数を算出して
必要な時間でとりあえず設定してみてください。
例 月26日営業で、月260万の売上が欲しい場合
1日あたり10万の売上が必要
平均客単価が1000円
席数が20席で1時間あたりの平均回転数が0,5回転とすると
1時間あたりの平均客数は10人
すると1時間の売上は1000円×10人=10000円
なので1日10万売上を作るには100,000÷10000=10時間必要。
なので10時間営業できるよう営業時間を設定する。
まだお店がない状態なので難しいところもありますが
これを作っておくと開店後が本当に楽です。
ビジネスモデルの全体図
どこで集客し、どこで利益を獲得するか
事業としての全体図を作成します。
飲食業界は利益率が低いうえにさらにカフェは売上上限も低いので
どこで費用が発生し、どこで利益がでているかだけでなく
どこのリソースで顧客に価値を作っているか
どこで顧客と接触しているか(店舗だけ、では成り立たない)
などを詳しく設計しPDCAを回して利益創出する必要があります。
資金調達手段について知りたい方は
カフェ開業資金調達で一番使う日本政策金融公庫ってなに?
の記事や
CAMPFIRE担当者にクラウドファンディング成功(サクセス)のポイントを聞いてみた。
の記事、もしくは
カフェ開業前に知っておきたい認定経営革新等支援機関とは?
の記事を
最初に書きましたが、開業のための資格や手続きを知りたい方は
カフェ開業に必要な資格や申請手続き一覧とポイント
をご覧ください。
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