弊社はカフェを専門ですが
立地調査・物件調査単発でもご依頼を受けています。
開業希望の方、店舗オーナーはもちろん
不動産屋さんにもアドバイスをさせていただいています。
『立地選びは人選び』
これは私が立地調査をするに際に
一番の大事にしていることです。
個人のお客様の郊外店舗型物件でも
企業のお客様で駅前大規模商業ビルテナントでも同じです
これが立地や物件を決める上でもっとも大事なことです。
これよりも
『駅や土地の名前』
『駅からの距離』
『物件の家賃』
を優先して決めてしまうと
お客様とあなたのお店の相性が合わず
実力にふさわしい評価をされず
良い口コミが増えず売上が伸びにくくなり
本来受けなくても済むはずのクレームが増えたりして
余計な手間や時間、ストレスを受けてしまう
といったことになりかねません。
違いがわかる人がいる土地を選ぶ
立地調査の大事な目的の1つに
あなたのお店と『相性があう』人が
『多くいる』立地を見つけること
があります。
この『相性があう』とは
味やサービスと『相性があう』なことなのですが
突き詰めると
『あなたのお店と他店との違いがわかること』
に辿り着きます。
例えば
丁寧なサービスはもちろん大事なのですが
オフィス街のお店で会社のお昼休みや
朝の通勤時間向けのお客様のサービスなら
丁寧なやり取りよりも
最低限のコミュニケーションで終えることが
優先されることがあります。
それはオフィス街の特殊な例と思うかもしれませんが
これは『郊外店』でも普通に起こりうることです。
具体例をだすと
『コンビニサービスが基準であり絶対である』
層が少なからず存在するからです。
(これはほぼすべての立地で言えることですが)
コンビニって商品の8割はほぼ定価なので
決して安くないのですが
おにぎりだったりコーヒーだったり
手頃な値段で設定してある
PB(プライベートブランド)の
一部商品(生活に根付いている商品が多い)
を繰り返し購入することで
その価格が『基準』になってしまうのです。
コンビニ以外では
マクドナルドなどハンバーガーチェーン
吉野家、松屋、すき家など牛丼チェーン
ドトール、ベローチェなどカフェチェーン
日高屋、幸楽苑など中華チェーン
サイゼリヤ、ガストなどファミレスチェーン
各業態のファストフードの値段とサービスが
基準になっていても同様のことが起こります。
これに慣れた人達は
個人店の『丁寧で良質なサービス』を
『安く、早く』の前提が崩れないで享受することができる』
ことが当然と思ってしまうのです。
なので素晴らしい商品を
丁寧なサービスで
そのクオリティを考えれば
十分リーズナブルな価格なのに
『コンビニなら〇〇円で買えるのに。』
『吉野家なら3分で提供されるのに10分もかかるなんて』
『ハンバーガーが1000円超えるなんてありえない』
といったコンビニ基準があるので
マイナスのフィルターがかかり
サービスを本来の価値で
評価することができなくなってしまうのです。
そういった人達は
スペシャリティーコーヒーを
生豆で仕入れ焙煎して
一杯450円で提供しているお店に
『周りの喫茶店やスタバやドトールのコーヒーは
300円前後なのに高すぎる』
と苦情をいれるのです。
その商品の価値がわかっていれば
こんなことは起こりません。
コンビニのコーヒーと
その自家焙煎珈琲との『違い』がわかる人なら
こんな悲劇は起こらないのです。
誤解しないで欲しいのは
そういった層はある一定数はいますが
そこまで大多数ではありません。
ただ一部の立地ではそういった方が大半を占めている場合があります。
だからこそ
商品にこだわる人
サービスにこだわる人ほど
『違いがわかる人』
がいる立地を選んで欲しいのです。
弊社の立地調査は
『喜んでくれるお客様が大勢いる土地を選ぶこと』
が最大の目的です。
つまり『相性があう』お客様がいる立地を見つけ出し
開業後のカフェ経営でも
あなたの実力を適切に評価してもらうことができ
あなたが美味しいと信じるものを提供するなら
素直に美味しいと思ってくれる人に囲まれるためにあります。
開店した後
余計なお客様とのトラブルに悩まされることなく
最高のお店作りに全力を傾けるために
弊社の立地調査をご活用いただければ幸いです。
お店の最大効果販促は『物件』である事実
弊社では新規出店なら開店してすぐのお客様に
既存店なら現在来店されているお客様に
アンケート、もしくは口頭で
『お店を何で知ったか』
のを集計しています。
その結果
少なくても7割、多い時で9割が
『お店の前を通りがかったから』
次点で『実際に来店したお客さんや知っている人からの口コミ』
です。
InstagramやTwitterなどのSNS販促
google検索によるSEOや
googleマイビジネスのMEOなど
WEBの販促手段は増加し
より効果的になっていますが
それでも立地の視認性による広告効果に比べると
来店客数は文字通り桁が違います。
200組にアンケートを取った場合
数十件~百数十件が
店舗視認による来店が占めます。
それに比べてSNSやWEBは
多くて30組少ないと一桁です。
多い時は来店動機の1割以上を占めますし
商圏外からお客様を呼ぶことができることや
より店舗コンセプトに相性が良い人にアプローチできるメリットがあるので
しっかりと運用すべきではありますが
販売促進の実行の優先順位は
『立地』が一番であることをふなまえて
入念に物件を選ぶ必要があります。
物件をこれから決める方へ
これから開業される方のほとんど
特に個人開業の場合
物件はおろか出店する土地も
これから選ぶ方がほとんどだと思います。
その時に一番重要なのが
先ほども書いた
『自店のパフォーマンスを喜んでくれるお客様がたくさんいるところに出店』
すること。
その上で
『自店の売上で店舗運営が成立する家賃の物件』
を見つけることです。
例えばいくら客数が見込めるからと言って
1日乗降数駅20万~30万近くある
駅前一等地を選ぶと
(個人の初めの出店ではなかなか縁がない条件ではありますが)
1日の売上が100万必要だったり
ビジネスモデルが成立しません。
なので店舗経営が可能な家賃から
物件を探すことになるのですが
そこで自店に来て欲しいお客様にとって
見つけやすい、来店しやすい物件なのかを
見極める必要があります。
その為にも物件調査・立地調査が大事なのです。
一度選んだら金額的にも物理的にもそう簡単に変えられませんから。
ちなみに『家賃が高い=お店にとって良い物件』
は幻想です。
不動産屋さんや大家さんは
あなたにとって良い物件だから家賃が高いのではなく
単純な『通行量』や『通行時間帯が多い
言い換えれば『コンビニエンスストア』のような
『不特定大多数相手の商売』
にとって良い物件の家賃を高く設定する傾向にあります。
なので『家賃が高いからお客さんも来るはず。ならば
あとは頑張るだけ』と思考停止してしまうと
毎月の家賃に悲鳴をあげることになりますし
『いろんなお客様』が来るので
色んな要望・クレームなどで
ストレスも多めになることもあります。
だから
物件は確定していない方が望ましいです
なせならば私が事業計画書に求める最大の役割とは
『事業計画書をベースに最もその方に適した物件を見つけること』
だからです。
物件が既に決まっている方へ
決まったテナントありきや
休眠オフィス店舗や古民家のリノベーションなどで
物件がすでに決まっている場合
もしくはすでに営業されている方ですね。
その商圏の人に喜んでもらえることと
お店ができることをすり合わせる工程が
継続的な経営のために必須です。
その為にも
その立地の傾向
特にお客様にしたい層が
どういったお店を利用してどのサービスにそれくらい使っているか
どんな交通手段で移動しているのかなどを調べる必要があります。
例えば起伏が激しく坂が多い土地は
一般的に商圏が狭くなるのですが
(坂の存在が商圏の分断要因となるため)
商圏の世帯年収がある一定数を超えている場合
電動自転車を所持している世帯が多く
結果、商圏がむしろ広がる、といったこともあります。
この場合未就学児が家庭にいることが多かったりするので
子供を連れてくることを前提とした店舗コンセプトや
メニュー構成やビジネスモデルで
店舗経営を計画すると良いことが多いです。
これがその商圏の人に喜んでもらえることと
お店ができることをすり合わせるということです。
すり合わせる、というと『お客様に媚びる』
ように聞こえますが
むしろ開業する方が
今までやってきたことをベースにして
お店の表現方法を『増やす』ことですね。
ちなみに例え商圏の傾向が求めていても
『できないことはできない』で良いと思います。
変にストレスを抱えながら営業することはお勧めしませんし。
きっと他の方がサービスとして提供されるでしょう。
その上で
『商圏の傾向とあなたのお店ができるし
やりたいことの共通項』を
見つけてお店に反映させることが大事になります。
その為には物件が決まっている場合でも
むしろ決まっているからこそ
立地調査が重要になるのです。
ちなみに弊社で店舗改善サポートの
ご依頼を受けた場合は必ず立地調査をした上で
改善サポート案を提案させていただくのは
上記の理由からになります。