カフェ開業の資金調達 クラウドファンディングってなに?2 投資型

     

カフェを始めようとしている人達が一般的に『クラウドファンディング』として
使うことが多いのは『購入型』になります。
前記事
カフェ開業の資金調達 クラウドファンディングってなに?1
で書いたようなクラウドファンディングサービスですね。
クラウドファンディングには前記事で書いた『購入型』『寄付型』を含めて5つのタイプがありまして。

1 購入型
2 寄付型
3 貸付型(融資型)
4 株式型
5 ファンド型

この5つですね。
この記事では前記事で書かなかった
『貸付型』『株式型』『ファンド型』を解説します。
この3つはまとめて『投資型』と言われます。
反対に『購入型』『寄付型』を『非投資型』と言います。

投資型クラウドファンディング3つのタイプ

クラウドファンディング 貸付型(融資型)とは

ソーシャルレンディング、個人間融資やP2P融資などとも呼ばれていて、クラウドファンディングのうち出資者が事業者(起業家など)に融資する形を貸付型と言います。
融資という形をとっているので当然返済しなければなりません。出資者は提供した資金に対して返済+金利というリターンを受けとります。
しかし日本の法律では、貸金業登録をしていない個人が直接お金を貸し付けることができません。そのため、貸付型は出資者と事業者との間にクラウドファンディング運営会社が入ることになります。
まず出資者は、間に入っているクラウドファンディング運営会社と匿名組合契約(出資者が事業者のために出資をし、その営業により生ずる利益を配分すべきことを約する契約。つまり、匿名組合員が事業者に出資をし、その経営の一切を事業者に委ね、組合員はその利益配分を受け取るだけという契約のことです。)を結び、運営会社に対して資金提供を実施。
そして運営会社は、集まった資金を事業者に貸し付け、これにより生じた利息を出資者に支払う形になります。

クラウドファンディング 株式型とは

正式には株式投資型クラウドファンディング。
平成27年の規制緩和により現実的になったクラウドファンディングです。
非上場株式の発行により、インターネットを通じて多くの人から少額ずつ資金を集める仕組みです。
『寄付型』や『購入型』が、出資者に商品やサービスといった形式でリターンを行うのに対し
『株式型』は株券を取得することができ、配当金という形で経済的リターンも出資者に分配することになります
投資型クラウドファンディングだと、
非上場企業に投資したいと思う出資者や
少額投資をしたい出資者も投資が可能になるので、
不動産投資といった金額が大きくなるから投資できないので投資そのものを諦めていた層から、新たな出資者枠を発掘するとにもなります。
とはいえ、メリットばかりではありません。
株券の売買でキャピタルゲイン(株売買で得られる差益)を取得することも可能ですので
完全に投機目的で買われる可能性もあります。
なので、第3者が株券を一定数を保持するれば出資者が経営に参加することができてしまいます。
これは全ての意思決定を自分でしたいと思うカフェオーナにはデメリットかもしれませんし
株の買い占めなどによる乗っ取りの可能性もでてきます。

ちなみに法律上、未公開株の投資の勧誘は禁止されていますが、
株式投資型クラウドファンディング及びに株主コミュニティなど一部例外になる事例になります。

クラウドファンディング ファンド型とは

出資者が応援したいプロジェクトに出資し、
契約期間中の売上の一部を分配金として受け取る形のものです。
これだけ見ると株式型と似ていますが、
株式型では株券を発行し、株券から株主に配当金をリターンにしたり
出資者はキャピタルゲインでの利益も可能であることに対し
ファンド型では事業者が分配金の受け取り方法や内容を決定します。
ファンド型では、クラウドファンディング運営会社が間にはいることになります。
出資者は事業者と匿名組合契約(相手方の営業のために出資し利益の分配を受ける契約)を結ぶことで、匿名組合に対して出資することができます。
出資者から集めた資金でファンドを形成し、事業者はファンドに対して分配金を支払います。
匿名組合に対して出資する点では貸付型と似ていますが、
ファンド型は融資するのではなく、
投資したファンドに対する分配金の形でリターンを受け取ることになります。

投資型の特徴

投資型は『小規模個人投資家』を狙えるのが大きな特徴です。
株式投資のところにも書きましたが
不動産投資といった大きなものには資金不足で扱えないけれども
数万くらいなら、投資をしてみてみたい、という方を出資者する可能性がでてきます。

『非投資型』はサービスや商品のリターンに魅力を感じるか
応援したいという動機が強いのに対し
『投資型』は『非投資型:に比べると金銭的リターンが目的が多くなります。

ただし、『株式型』『ファンド型』は資金の返済義務は発生しませんし、そして『貸付型』も経営が破たんした時の融資金の返済義務はなくなります。
なので、出資側からすると、純粋な投資案件としての魅力は普通のファンドや株式投資に比べると弱くなる傾向になります。
 なので、『投資型』はエンジェル投資家(企業家のスタートアップを助ける、『次世代起業家を応援する』というスタンスの投資)な側面が持つ方や団体が出資する場合が多い傾向にあります。

今現在カフェ開業で利用されているのは、購入型と寄付型の『非投資型』が多いですが
それは『投資型』がカフェ開業との相性が悪いからではなく
法律上、規制緩和されてまだ数年しかたっていなく(貸付型はソーシャルレンディングという形で存在していましたが)、そのためまだカフェを開業しようとしている人の中では『投資型』のクラウドファンディングの認知度が低いからだと思います。
『購入型』『寄付型』よりも金額的に多く集めやすい、『株式型』『ファンド型』『貸付型』はこれから利用する人が増えてくるのかな、と思います。

なぜクラウドファンディングの記事を今回書いたのか

瀧澤は、飲食業界で10年以上現場で働き、コンサルタントとして今年で4年目になります。

『あと10万あれば、持ち直せてお店をたたまずに済んだのに』

というシーンを飲食業の現場で、そして友人として幾度も見てきました。
銀行や信金や制度融資も断られ、どしようもないオーナーを何人も見てきました。

そしてお店が閉店するのをなにもできないまま悔しい想いで眺めるしかなかった
常連さん達。

もし、このクラウドファンディングという資金調達方法を知っていれば
オーナーのお店をや続けたいという切実な気持ちに
お店の常連さん達が応える手段があるのなら
救われるお店がきっとあるはず。

そんな想いで書きました。

飲食業やカフェのクラウドファンディング事例、また他業種のクラウドファンディング事例から読み取るカフェ開業資金をクラウドファンディングサービスで調達する方法といったより具体的なことはメルマガ内でがっつり解説させていただきます。

また実際にクラウドファンディングの成功の具体的なポイントを知りたい方は
CAMPFIRE担当者にクラウドファンディング成功(サクセス)のポイントを聞いてみた。
の記事をご覧ください。

一番利用頻度が高いカフェ開業の資金調達手段について知りたい方は
カフェ開業資金調達で一番使う日本政策金融公庫ってなに?
の記事をご覧ください。

事業計画書について知りたい方は
潰れない飲食店開業に必須の事業計画書作成の存在意義とは?
の記事を
具体的な解説書き方を知りたい方は
飲食店開業で繁盛店になる事業計画書の書き方
をご覧ください。

 

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